blog

マイルスデイビス の絵

マイルスデイヴィスのドキュメンタリーがNetflixでやっていた。

JAZZの巨匠として知られ、常に革新的な音楽をつくってきた姿、

その背景にある苦闘。

幾度となく酒や麻薬に手を出し、ドン底に堕ちながら、何度も復活するエネルギー。

 

音楽への愛情と自身の内側だけにある、

新しい音に対するイメージ。

 

常に自分よりも若い感性に触れ、経験にとらわれず、

創造性を重視し、その瞬間に生まれる個々のインスピレーションをスウィングさせ

進歩的て、美しい音に昇華する、神秘。

 

 

興味を引いたのは、

ある年代からマイルスデイヴィスが絵を描くようになり、その絵画が

画家のカンデンスキーの作品に似ていること。

(マイルスデェイビス作)

 

 

カンデンスキーは共感覚(シナスタジア)を持った画家だと言われる。

共感覚を持つ人には

ある一つの刺激に対して、文字に色を感じたり、音に色を感じたり、味や匂いに、色や形を感じたりする。

 

最近だとビリーアイリッシュも共感覚で視覚優位らしい。

音楽やダンス、絵画、彫刻などの表現は抽象化されるほど、想像性が増すと思う。

 

(カンデンスキー作)

 

 

映画のサウンドトラックをつくる時もマイルスデイヴィスは楽譜も何も見ずに、

映像を見ながら、そのまま主人公の心境を即興で奏でていた。

音で同時通訳するような感じで。

 

 

下北沢にいる頃、JAZZHOUSE のPOSYのママに

「JAZZは人生と一緒で、その時々の感じ方があるから、音やアーティストとの出会いを大切にして、

少しずつ深めていって」

と教わったことがある。

 

 

POSYのある茶沢通りが懐かしい。

高齢で体調を崩しながらも、人生をJAZZに捧げていたママのhouseに

はやく遊びに行ける日が来るといいな。