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私たちの追跡 Vol.4

今ある時代は、前の時代の弊害を乗り越えたところにある。

その乗り越えるエネルギー

スタンスを見せてくれるのが

 

私たちにとっては

アートや音楽に垣間見れる表現と人間味

 

 

コルビジェさんの創作活動であった、ピュリズム。

その最初の作品

「暖炉」

 

 

 

 

その時代には、20世紀最も偉大な芸術家と言われた

ピカソさんがいた

 

ピカソさんは9才にしてラファエロさんの画力には達していたと言われ

伝統的な手法は子供の頃にマスターしていた

 

 

20世紀初頭、今から100年近く前にピカソさんは

あらゆるアーティストに影響を与えていた。

もちろん現代も生きている私たちにも与えている・・

 

 

それはコルビジェさんも影響された

キュビズムと呼ばれる芸術様式

 

 

従来の遠近法(一点透視図法)によらず

異なる複数の視点から捉えた物体の形を一つ画面に描写した

 

 

 

 

 

そして断面化された平面として

再構成する独自の表現方法を確立したことで、

世界で最も著名な芸術家になった

 

 

それはルネサンス以降続いていた、

一つの視点からものを見て本物そっくりに描く

ということを伝統とした技法に革命を起こした。

 

 

 

絵画という平面(2次元)のなかに、

3次元を構成するには、数学や幾何学などを秩序づけていき

”比例”という考えを使うことで、調和するバランスを創造すること

 

 

それがギリシャ時代のピタゴラスさんやプラトンさんなどから続く

西洋的な伝統の普遍性だった

 

 

誰もが、一つの視点から見ていること

考えることに疑いを持たずにいる時代

 

 

そういうパラダイムのなかでは

誰も何も疑わずにいるからこそ、

アカデミーという画一的な教育が生まれた

 

 

”誰よりも同じことを、誰よりも上手にできる人”が

偏差値の高い方が

権威的な立場につく

 

 

ピカソさんはそれを逆転させた

だからこそ

革命と言われる

 

 

もちろんピカソさんだって

いきなり思いついたわけではなく

時代の影響を受けていた

 

 

それが画家セザンヌさん

印象派としてモネさん、ルノワールさんなどと共に紹介されるセザンヌさん

 

 

 

印象派は少し上の先輩として

ピカソさんに影響を与えていた

 

ちょうど私たち就職氷河期世代が

戦後から高度成長期を経験した世代くらいの

距離感だと思う

 

 

印象派の時代は

画家の危機の時代だったと言われる

 

 

カメラの誕生によるものだった

 

カメラというテクノロジーにより

それまで一つの視点から見てそっくりに描くこと

という遠近法は、カメラによって魅力を一気に失っていった。

 

 

画家として生きていくためには

本物そっくりに精巧な描写をするよりも、

自分自身の心に映った

”印象”を大切にし

自分自身の表現をした

 

 

セザンヌは

「キャンバスという平面の上に自然という立体を表現する」

という矛盾である絵画の宿命に挑み、

解決した。

 

 

だからこそ

セザンヌは近代造形絵画の父

と言われるようになった。

 

 

そのセザンヌさんの偉業をいち早く察知し

研究し、見抜き、盗み

さらなる新しい表現へと昇華させたのが

 

 

ピカソさん

マティスさんだった

 

 

 

 

続く