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私たちの追跡 Vol.9

昔、祖父の時代は教育勅語を暗記するという習慣があり

その中に皇祖皇宗という言葉あったという。

 

皇祖とは肉体のつながりの先祖で

皇宗とは霊のつながりの

一番水上であるという意味。

 

宗という言葉は広い意味においては

魂をつくりあげ、心をつくりあげるという意味だという。

 

今はもういないあの人とのつながりを感じるとき・・お盆。

あの人が語ったことや、語ろうとしたこと、もしくは語らなかったこと・・・

今年はどんなことを語ろうか?

 

 

死者とのコミュニケーションを大切な”儀礼”として考えた古代中国。

礼は一定の身分に必要な六芸という基礎教養の一つだと言われ

六芸は礼・楽・射・御・書・数という6科があった。

 

現在は、読み、書き、そろばんが一般的になっているけど

六芸を学ぶことはコミュニケーションの訓練にもなり、社会に出て人とつながるには大切だった。

 

西洋では古代ギリシャにリベラルアーツがあり

自由人になるために、基本的に身につけていた教養ということで

三学四科からなっていた。

 

 

その時代は自由人でなければ奴隷として扱われた。

 

具体的には三学が文法、修辞学、論理学、

四科が算術、音楽、幾何学、天文学からなり

リベラルアーツを身につけた後に、専門的なプロフェッショナル教育へと進んで行った。

 

 

レオナルドさんたちの時代の職人にとって

数学や幾何学はとても大切で

その時代の職人達は数学者、建築家、音楽家、・・万遍なく通じる基礎を使いこすアーティストだった。

 

 

 

数学というと日本では難しく感じてしまうけど

その時代はニュアンスがちょっと違ったのだと思う。

 

数学(mathematics)の語源はギリシャ語の「マテーマ」

マテーマは学ぶという意味から来ていて、「学ぶべきもの」

それが学問、数学という意味になった。

 

古代のギリシャでは宇宙の根本原理

調和の法則は全て数学で表すことができると考えていた。

 

今のように、まだ言語が発達していない時代、ある意味、数字は一つの言葉のようだった。

 

そしてその「マテーマ」を「数」と「量」を扱う2つの分野に分け

その中を算術、幾何学、音楽、天文学とした。

 

古代ギリシャの人が参考にし、学んだ古代エジプト文明は

エジプトを流れるナイル川流域の肥沃な土が、毎年の氾濫で水浸しになり

その度に周辺の畑や土地の境界がわからなくなってしまった。

 

 

 

そこで水を引いた後の境界の再構築が

国の経済にとって大きな課題になった。

 

そこで知恵をだしたのだった。

 

幾何学=geometriaという言葉は

土地を表す”ゲオ”(geo)と測量を表すメトレイン[metrein]という

ギリシャ語からつくられた。

 

そのことからもわかるように

土地測量のための実用的な学問として

幾何学は生まれた。

 

時は経っても

土地を測ったり、何かを測ったり

古代の人の生きていくための知恵が、

私たちの営みにつながっている。

 

 

そして、はかるための基準は時代によって

どんどん変化していった。

 

 

 

 

続く