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私たちの追跡 Vol.10

 

周りの田園は早いものは黄金色に色付く頃。

先日の台風でも、倒れないで残っている稲は

心なしかたくましく

まっすぐ、隙間なく植えられているものが多い気がする。

 

 

 

 

 

古代ギリシャの幾何学は

土地を測ることから

測量の幾何学を発展させた。

 

そして幾何学の発展は

レオナルドさんたちがいたルネサンスは遠近法の幾何学へ

 

19世紀頃には位相幾何学という難解ものに発展した。

 

 

幾何学の対象は点、線、角、

直線、曲線、図形、表面、立体、

 

 

 

 

尺度、長さ、面積

平面、立体・・・などを扱い、

日本でも北斎さんが定規とコンパスだけで描いていた。

 

 

幾何学を技術として使いこなすことの必要性は

レオナルドさんもアルベルティさんから学んでいた。

 

 

 

 

レオン・バッティスタ・アルベルティさんは

ルネサンス期最初の万能の人と言われる。

 

 

建築家でありながら、数学者、画家、彫刻家・・・・

中でもアルベルティさんの書いた、絵画論、建築論は多くの人に影響を与えた。

 

そして現代でも古典の技術書の一つとして

アルベルティさんの著書は読まている。

 

その絵画論の中で、技術を身につける職人の

「人としての態度」が語られている。

 

 

 

 

「職人技師(画家)ができるだけ全ての学芸(リベラルアーツ)に

通じていることが好ましいことであるが

 

まず第一に”幾何学”を知ることを望んでやまない。

 

 

私は古代の最も高貴な画家パンピロスの意見を好んでいる・・・

彼は幾何学に通曉(つうぎょう)しない限り

いかなる画家もうまく描くことはできないと考えていた。

 

 

 

 

完全で絶対的な描写技術

全てを説明するという私たちの指導は

 

幾何学によって容易に理解されるが

幾何学の知識を持たない者には

どんな描写理論も理解できないであろう。

 

 

それゆえに、幾何学を学ぶことを力説する・・・・」

 

 

「あくなき探究心をもった人も

勉強する方法を知らない場合には

いくら骨折ってもそれだけ疲れるだけだ。

 

そこで、我々はいかにしたら、技術を通暁するようになれるか話そう・・・

 

 

まず、名人となるためのあらゆる段階では

 

 

自然から摂取獲得しなければならないと言うことである。

これを決して疑ってはならない・・・」

 

 

 

 

そして人体のプロポーションについては

こんなことを語っている。

 

 

 

 

私たちが持ちうる最も完璧な案内人・・・・・

それは自然であることを留意せよ。

 

何よりもまえに、自然に依って素描することが大切である。

すべからく熱意と信頼とをもって自然に身を献げよ。

 

 

アルベルティさんは自然を模倣することを重んじた。

 

彼は絵画を手によって描く手工芸の外に

 

想像の働きが必要と考えた。

 

 

そして

想像によって見えないものを創造し

これに自然の形を与え

手によって如実に表現する。

 

 

それが絵画なんだと考えた。

 

 

自然こそが本物で

古代では人体も美しい自然としてみていた。

 

 

そんな人体を自然として解剖し

 

観察したのがレオナルドさんだった。

 

 

 

 

続く