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2023年を振り返って
今年は節目の年として、開店60年を迎えることができました。
アイプラスというプロジェクトチームとして2015年からの
最初の10年プロジェクトの中心的テーマは「継承＝引き継ぐこと」でした。
「お店を引き継ぐということはどういうことなのか？」
自分たちなりに追求しながら、目標にしていた今年の60周年・・
お店を引き継ぐだけでなく
美容という部分から古典や、歴史の中にある現代にも引用できる普遍的な考えを抽出し
基本を知ることで、時代によって左右されない羅針盤を持つこと。
さまざまことを「吸収し、知り、体験してみる・・・」そういう体験の中にある共感は
頭で理解する共感とは違い、体に感覚に記憶されていく。
そんなエンパシーとしての共感は時代が変わっても消えることがない。
だけど、時代は常に移り変わり、それが自然なことだと改め感じた。
人の考え方や社会システムも大きく変わっていき
「居た人はいなくなり、あった物や環境もいつかはなくなる」。
まさしく日本文化の美意識にある、
「はかなさ」を実感した年でもあった・・
そうした目にみえるモノや空間だけでなく、その場の雰囲気や精神的な心構えに「美」を感じ
その哲学を追求して今日まで至ることは、日本人の自然観なのだということ。
そうした無常を「美」としてポジティブに受け入れる姿勢は、これからの表現に役立つ。
引き継ぐエピソードから、来年はいよいよ創造へのエピソードの序章へ移る時。
普遍的であり、個性的であるバランスの気持ちいい表現は独自性という
オリジナルを創造する。
ようやくスタートラインに立てた気がする。